月刊コマーシャルモーター 平成13年11月号掲載
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<速度表示灯の義務付けは廃止>
国土交通省は、大型トラック(車両総重量8t以上または最大積載量5t以上)を対象に速度抑制装置(スピードリミッタ)の装備義務づけを目的として車両保安基準の一部を改正、8月31日付で交付した。これに併せて大型トラックに装備が義務づけられていた速度表示灯は同日付で廃止された。
スピードリミッタの装備義務づけは2003年9月1日から段階的に実施される。
大型車のスピードリミッタ装備義務づけ化は、高速道路で発生する大型車に起因する重大事故で速度超過を原因とする比率が高いこと、大型車に義務づけられている速度表示灯に対する歩行者の認識が薄らぎ事故防止効果が見込めなくなったことなどを背景に検討されていたもので、今回の改正で大型車の最高速度は90km/hに抑えられる。ちなみに、スピードリミッタの設定は、高速道路における最高速度80km/hに危険回避行動の加速マージンとして10km/hを加えたもの。
スピードリミッタの義務づけは、2003年9月1日から新車および使用過程車を対象に実施されるが、使用過程車の対象範囲および実施スケジュールについては「年内の告示を目指して最終的な詰めを行っている」(自動車交通局技術安全部技術企画課)としている。
<使用過程車は平成6年規制以降が対象>
具体的な規制内容がまだ明らかにされていないが、最大の焦点である使用過程車義務づけの対象については「平成6年排出ガス規制適合車」(KC-)以降に設定される公算が高い。これは平成6年排ガス規制以前の旧い型式車の場合、エンジン回転を一定に保持あるいは限度以上の回転を抑制するガバナ(機械式と電子式がある)のリミッタ設定が技術的に難しいケースが出てくることが考えられるほか、平成6年規制以前の車は代替期に差しかかっており、その部分まで規制の網をかぶせる必要はないとの判断が働いている。
もっとも、国交省側では、猶予期間として2年間を想定(05年8月1日から完全実施)しており、2年間で使用過程車にスピードリミッタを装備し終えるとした場合、平成6年規制以前まで対象を広げると、使用過程車の義務づけ対象台数が膨れ上がって装備対応が物理的に難しくなるとの判断も加味されているようだ。ちなみに、平成6年排ガス規制適合車以降を対象にした場合、使用過程車の義務づけ対象台数は保有ベースで約50万台。使用過程車の義務づけ時期は03年9月から初度登録別に段階的に実施されるが、具体的な実施について国交省側では「装備の入庫が集中して混乱しないように月別の平均化を図るように保有台数などを参考に初度登録別実施時期を決めていきたい」としている。
一方、スピードリミッタの後付けコストは1台当たり約20万円。平成6年排ガス規制以降の保有台数約50万台がすべて装備すると過程した場合、03年9月から05年8月までの2年間で1,000億円規模の規制特需が創出される計算である。
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