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月間コマーシャルモーター 1998 年 5 月号掲載



 運輸省は国際標準化機構(ISO)規格の国際海上コンテナのフル積載輸送を可能とする軸重緩和を含む取扱い措置を4月1日から実施した。この結果、コンテナ内貨物の積み換えを行わずに内陸部へ輸送できるようになり、懸案だった海上コンテナ一貫輸送が実現したことになる。一方、建設省も4月から面倒な海コン用セミトレーラの橋梁照査要領を簡素化、○×表を廃止した。



話題を集めている「海上コンテナ」

経過措置として軸重超過を認める

 ISO規格海上コンテナのフル積載輸送の実現は、閣議決定決された規制緩和推進計画(95年3月に決定)に盛り込まれていたもの。
 従来、海上コンテナが輸入された場合、道路運送車両法および道路法の基準に適合させるため、船舶からトレーラに積み換える際にコンテナ内貨物の積み降ろし作業が必要だった。このため、海上コンテナの一貫輸送ができないことに海外の不満が強く、市場開放の一環として海コンフル積載輸送を求める外圧が高まっていたところである。
 今回、軸重緩和を前提にフル積載輸送を可能とする措置に踏み切ったのは、国際海上コンテナの場合、輸送経路が港湾と貨物ターミナル間を結ぶルート設定が一般的であり、その輸送量も限定されていることから、道路構造物への影響が小さいと判断、閣議決定事項の遂行という意味もある。
 具体的な取扱い措置の内容は、ISO規格海上コンテナ20&40フィートの輸送を実現するため、車両総重量の基準緩和の認定を受けた3軸トレーラおよび基準内トラクタ(40フィートを輸送するヘッドは3軸トラクタ)による輸送を認めるというもの。それと3軸トラクタ&トレーラを切り替える運送事業者の負担の増大を考慮、既存20フィートコンテナ用2軸トレーラ(今年3月末までに登録したもの)および既存の2軸トラクタ(今年9月末までに登録したもの)に対する特例措置として必要な構造変更(シャシ強度の向上など)を行ったものについては2008年3月31日まで使用の継続を認めるという2点である。40フィートコンテナトレーラのヘッドは3軸が前提だが、2003年3月末までに登録された2軸トラクタで構造変更が必要ないものは2008年3月末まで使用継続できる。
 軸重緩和については既存トラクタ&トレーラの使う場合、軸重がオーバーするため、2008年までの一時的な経過措置として11.5tまで認めたものであり、軸重規制を緩和したという意味ではない。

連結適合判定は積載量と最遠軸距で

 建設省は4月1日から海上コントレーラ連結車使用適正の照査実施要領(橋梁照査要領)の計算式を簡素化、いわゆる○×表を廃止した。
 橋梁照査要領というのは、トラクタの海コントレーラの連結適合性を予め計算して適合の可否を○×式一覧にまとめたもの。運行事業者の判断や道路許可審査の手引き書に位置づけられるものだが、今回○×表の廃止に踏み切ったのは現実的な運用を期待できなくなったためである。
 というのは、これまで適合車両の判定要素としてヘッドの場合、型式とエンジン出力、第5輪荷重、記載年月日の4項目、トレーラは型式と記載年月日の2項目に設定、定められた計算式をもとに組み合わせの可否を算出している。
 今回フル積載走行の実現で3軸トレーラと改造2軸トラクタが導入されると、数万通りの組み合わせで計算が必要になり、新車型が出回るごとに計算を繰り返すことを視野に入れると、従来の方式のままでは運用が事実上は不可能に近い。このため、トラクタとトレーラの軸数、コンテナサイズ、最大積載重量ごとにセミトレーラ最遠軸距の最小値を算出、最大積載量と重量ホイルベースだけで判定する方式に変更、橋梁照査の基本を残しながら運用を現実な方法に改めたわけだ。
 一方、一覧表記載を前提する○×表が廃止されたことで海コンセミトレーラ市場の新規参入がしやすくなったといえる。これまでは○×表の作成が難しかったこともあってノウハウをもつ企業しか参入できなかったのが実情。今回、判定方式が最大積載量とホイルベースだけで簡単に手続きできるようになったことで取り組みやすくなったことから今後海外メーカーがコスト競争力を生かして日本市場に参入してくることも予想される。


ISO海上コンテナのフル積載輸送車両の取扱いについて
■新規車両の取扱い
20/40フィートコンテナのシャシ=3軸車
40フィートコンテナ牽引トラクタ=3軸車

■使用過程車の取扱い
平成20年3月31日まで認可
平成10年3月31日までに登録した20フィート2軸トレーラで必要な改造を行ったもの。
平成10年9月30日までに登録された2軸トラクタで必要な改造を行ったもの。
平成15年3月31日までに登録された2軸トラクタで構造変更の必要がないもの。





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